貧血が起こる原因はさまざまですが、その90%以上が体内の鉄不足による「鉄欠乏性貧血」といわれています。そもそも鉄欠乏性貧血は、血液の量が少なくなるのではなく、血液中の正常な赤血球が少なくなる状態を指します。この赤血球にはヘモグロビン(血色素)という成分が含まれ、体の隅々まで酸素を運ぶ役割を担っています。
ヘモグロビンを体内で作るには鉄が不可欠なので、鉄が不足するとうまくヘモグロビンが作れなくなります。鉄欠乏性貧血は、鉄不足によって酸素を運搬する能力が低下してしまう病気なのです。